【森ビル株式会社様×株式会社バスキュール様×SoVeC】虎ノ門の街を拡張させる新しいAR体験 TOKYO NODE Explorer
お取り組みの背景と概要
虎ノ門ヒルズTOKYO NODEの開館を記念し開催されたイベント「“Syn : 身体感覚の新たな地平” by Rhizomatiks × ELEVENPLAY」と連動したコンテンツとして、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーとその周辺エリアにARコンテンツを出現させ、虎ノ門の街での新たな都市体験を提供しています。
虎ノ門ヒルズステーションタワーなどの体験場所で、TOKYO NODE Xplorerのアプリをインストールしたデバイスをかざすと、AR上にイベントに登場するダンサーが現れ、現実世界と融合した特別な演出を楽しめます。
TOKYO NODE Xplorerは、アプリケーション企画・開発を行うTOKYO NODE LAB（森ビル株式会社様・株式会社バスキュール様）に、SoVeCが虎ノ門ヒルズのデジタルツイン化とARコンテンツ制作で協力し、開発されました。ソニー株式会社のVPS（Visual Positioning System）技術を採用し、正確な位置に高精度なARコンテンツを表示させることが可能になります。
導入・協業企業様へのインタビュー
今回、SoVeCのソニー製VPSによるARソリューションを活用された、株式会社バスキュール / TOKYO NODE LAB 桟 義雄様にお話を伺いました。
導入のきっかけ
以前から、SoVeCが制作したVPSコンテンツがビタビタの精度であることに驚き、その動向が気になっていました。特に、VPSの精度の高さを生かしたビタビタのコンテンツを制作したいと考えている中で、SoVeCが制作したコンテンツを見ていて、常にその動向が気になっていました。
導入の決め手
今回、虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEのプロジェクトが立ち上がり、虎ノ門ヒルズの建物を生かしたARコンテンツの開発を考えている中で、いろいろ試行錯誤をしていたのですが、なかなか思うような表現を可能にするソリューションに出会えずにいました。
SoVeCの知人に相談したところ、すぐにエンジニアを含めてのミーティングを設定してくれました。ソニーのVPS技術を用いたSoVeCのデジタルツイン技術であれば、数センチ単位での表現が可能ということで、「やりたいことが実現できそう」ということを直感しました。
昼夜360度問わずビタビタな精度であること、複数の場所でVPSができるようになど私達の高い目標に対して、SoVeCさんもガッツリと向き合っていただけ、高いレベルでの共創ができました。
実際の反響
コンテンツが公開されて以降、ソニー製VPSの精度の高さによるビタビタな表現に、周囲がかなりザワついていると実感しています。私がSNSで投稿した映像には数十万の閲覧回数がついたり、いくつか登壇の依頼をいただいております。
他社のVPS開発者からは「夜でもビタビタなのはどうなってるの？」とよく質問を受けます。エポックメイキングですね。
今後の展望
今回はダンサーのコンテンツを出現させましたが、今後は、虎ノ門ヒルズの街並みを活かしたAR音楽ライブなどVPSならではのコンテンツはもちろん、もっと広い視点からのデジタルツイン体験を作っていきます。
また、今回のコンテンツをきっかけに、さまざまな開発者やクリエイターと共創して、XRの世界をもっと広めていきたいという思いもあります。
ぜひ、いろんな人たちと、また新たな表現や作品をつくっていきたいですね。
TOKYO NODE Xplorerアプリの概要
TOKYO NODE Xplorerは新しい都市体験のためのARアプリで、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーやその周辺環境と連動したARコンテンツを提供しています。
SoVeCのデジタルツイン技術およびソニー製VPSが導入され、カメラの映像から正確な位置情報を取得し、高精度のARコンテンツを楽しむことが可能です。
SoVeCのデジタルツイン技術のご紹介
TOKYO NODE Xplorerには、SoVeCのデジタルツイン技術が採用されています。デジタルツイン技術とは、現実世界から収集したデータを元にデジタル上で同じ環境を再現することです。
また、SoVeCのデジタルツイン技術にはソニー株式会社のVPSが活用され、精度の高い臨場感のあるAR体験を実現しています。また、ARの3Dオブジェクトに現実のような存在感を持たせたり、オブジェクトが建物や柱の陰に隠れる表現など、これまでの実績によるノウハウの蓄積があります。
VPSとは、画像情報から現在地や向いている方向を特定する技術です。
従来のARでは位置情報の取得にGPSを使用することが多かったものの、正確な位置情報を取得しづらく、オブジェクトの出現位置がずれるという課題がありました。
一方VPSでは正確な位置情報の取得が可能で、ズレなく数センチ単位で一致した3Dオブジェクトを現実世界に表示させることができます。
つまり、リアルとバーチャルが融合した質の高いコンテンツを実現するには、最先端のVPS技術が必要不可欠と言えます。
ソニー株式会社のVPS技術は、ディープラーニングを活用した学習ベースのアプローチを用いて、昼夜のように見えの違いが大きな場合にも安定した自己位置推定を実現しています。
SoVeCではソニー製VPSのSDK（ソフトウェア開発キット）の提供を行っており、自社で開発したアプリにソニー製VPSを導入できます。
VPS技術についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
【TOKYO NODE Xplorer】実際のARコンテンツ
TOKYO NODE Xplorerを立ち上げデバイスをかざすと、ビルの壁面が切り取られ、中からダンサーが登場するARコンテンツが楽しめます。
VPSで虎ノ門ヒルズ周辺を詳細にスキャンし作成した3Dマップを元に、正確な位置情報を取得。
出現するオブジェクトは、ダンスカンパニー・ELEVENPLAYを撮影し、3Dデータを再構築するボリュメトリックビデオ技術によって作成されています。
スペシャルなコンテンツを今後も続々展開予定ですので、どうぞ楽しみにお待ちください。
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