お取り組みの背景と概要

3月3日から3月16日まで、東京都庁第一本庁舎前 都民広場にて開催された「『モンスターハンターワイルズ』AR 都庁襲来」。

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本イベントは小田急電鉄ご担当者の新宿プロジェクト推進部 調査役 中江徹様の熱い想いからはじまりました。本記事では、どのようにしてはじまり形になっていったのか?関係者同士の対談を通じてご紹介いたします。

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左 小田急電鉄株式会社  新宿プロジェクト推進部 調査役 中江 徹様 
右 SoVeC株式会社  企画・戦略ジェネラルマネージャー 梶尾 桂三

小田急電鉄様が抱いていた課題感

▼SoVeC 梶尾
そもそも小田急電鉄様はリアルな事業をされている会社ですが、どうしてXRのような仮想技術に興味を持たれたのでしょうか?


▽小田急電鉄 中江様
当部では新宿駅の再開発プロジェクトにも取り組んでいます。ただ、新しい施設や空間を作り出すには、どうしても時間がかかります。

すでにある施設や空間に手を加えて、その魅力をさらに引き出すためには、多くの関係者との調整が必要です。大小さまざまな課題をクリアしながら進める必要があり、そのために時間がかかるんです。

こうした背景から、私たちはXRが持つ「拡張性」「可変性」「即時性」に強く関心を持つようになりました。


▼SoVeC 梶尾
なるほど。XRのデジタル技術を活用すれば、既存の不動産資産を活かしつつ、スピーディにお客様の体験価値を向上させるサービス開発やイベントの演出が可能になると考えられたわけですね。


▽小田急電鉄 中江様
そうなんです。ただ、XRの魅力や可能性を実際に体験する機会って、まだまだ少ないんですよね。そのせいか、「ARやVRってこんなもんでしょ?」と先入観を持たれてしまいがちです。

そこで、東京都デジタルサービス局様が中心となって始まった「西新宿先端サービス・産学官コンソーシアム」に参加させて頂き、地域の魅力を高めるための「XRの都市実装検討分科会」を立ち上げました。ここでの活動を通じて、もっと多くの人にXRの魅力を知ってもらおうと考えたんです。

ただ、どうすればもっと手軽に、しかもインパクトのある形でXRの魅力を体験してもらえるか?という課題にぶつかりました。

チームで何度もディスカッションを重ね「日本の象徴的な建物である都庁そのものをXR体験の舞台にする」 というアイデアの方向性が見えてきました。しかし企画の具体的なイメージがいっこうに湧かず・・・。

さまざまな展示会に足を運んでは日々この課題解決に思い悩んでいました。

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なぜSoVeCに?

▼SoVeC 梶尾
中江様とは2023年11月のとあるイベントの集まりでお会いしたと記憶しています。弊社に興味を持って頂いたのは、どのようなきっかけがあったのでしょうか。


▽小田急電鉄 中江様
最初は、おぼろげながら「まずはAR/XR技術を使って、現実の場所の魅力や特徴を拡張する体験を提供することが第一歩かな」と考えていました。そんな中、偶然SoVeC様と出会う機会があり、いろいろと事例や思想についてお話を伺いながら、自分の考えもぶつけさせてもらいました。

正直、SoVeC様のAR/XRの技術は他のサービスと比べて飛び抜けていて、その精度やクオリティの高さに驚きました。これまで「ARの表現にはまだまだ課題があって、満足できるものばかりではない」という認識を持っていたのですが、SoVeC様のXR CHANNELを見た瞬間、「ARってこんなもんでしょ」という常識が覆されるような衝撃を受けました。

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さらに、技術ありきではなく、対象となるストーリーや背景を大切にしながらコンテンツ全体を設計する姿勢にも共感。これは、我々小田急電鉄の理念とも通じる部分があり、とても嬉しい出会いでした。

この瞬間、「こういう企画ができる!」とイメージが一気に膨らみ、やるべきことが明確になった喜びを今でも覚えています(笑)。


▼SoVeC 梶尾
私達もお客様の世界観を実現するために、一緒に、作品をつくり上げていくという気持ちでこの仕事に取り組んでおります。これまでの実績を評価頂きうれしく思います。


「『モンスターハンターワイルズ』AR 都庁襲来」実現経緯と見どころ

▼SoVeC 梶尾
モンスターハンターのIP元であるカプコン様との出会いはどのようなきっかけだったのでしょう?


▽小田急電鉄 中江様
小田急電鉄では世界の優れたXR映画を体験したり、XRに限らずイベント活用もできる施設「NEUU」を新宿で運営しています。その施設を利用頂いていたことがカプコン様との最初の出会いでした。

そこにモンスターハンターの最新作発表というタイミングも重なり、企画実現に向けて取り組みを進めさせて頂くことになったのです。


▼SoVeC 梶尾
完成したコンテンツの意図や見どころはいかがでしょうか?


▽小田急電鉄 中江様
都庁の高さは243m。実際に訪れて上を見上げると、ものすごい迫力なのですが、普段なかなかその場に訪れて足元から都庁を見上げる機会はないですよね。

体験を通じて場所の特徴や魅力、スケール感を現地に来て肌で感じてもらいたい!!AR/XRが持つ魅力や課題解決力を感じてもらいたい!!という理念を大事に考えていました。

実際のコンテンツではスマホを上にかざしたり、周囲を見渡すシーンを意識的に取り入れる演出を入れて頂き、都庁や都民広場の大きさを体感してもらえるコンテンツに仕上がったと思います。


▼SoVeC 梶尾
そうですね。上空にそびえたつ都庁、広い空、また、360度周囲を見渡せる都民広場という場の特性を活かして、モンスターたちの迫力が体験される方々にダイレクトに、伝わるような構成・表現が出来るように工夫しました。こちらは、高精度のVPS技術により、都庁・都民広場の形を活かし、体験される方の目線で、意図したようにモンスターたちの躍動感を表現出来ていると感じています。


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まわりからの反応

▼SoVeC 梶尾
まわりからの反応はいかがでしょうか?


▽小田急電鉄 中江様
各方面から「えっそんな事できるの?」「思っていたよりもすごい!」という驚きの反応を頂いております。

ありがたいことに多くの方にAR/XRの魅力を感じてもらえているようです。SNSでも多くの投稿をして頂き、「モンスターハンター」ファンの皆様にも高く評価頂けていることを嬉しく思います。SoVeC様にとって、今回のIPやロケーションはいかがでしたか。


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▼SoVeC 梶尾
ファンの皆さんの熱い想いをしっかりと受け止め、それに対してポジティブな反応を頂けていることを、とても嬉しく思っています。今回のきっかけは、「モンスターハンター」というIP、XRという先端技術、そして都庁というユニークなロケーションなど、さまざまな要素が重なった結果だと思います。この体験を通じて、多くの方に感動をお届けできているのであれば、これほど嬉しいことはありません。


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今後の展望

▼SoVeC 梶尾
今後の展望についてお聞かせください。


▽小田急電鉄 中江様
XR技術が持つ「魅力や可能性」を感じることができる体験機会の創出~提供についてはまだまだ取り組んでいきたいと考えています。小田急電鉄のXR Projectでは「小田急が強みとするリアル空間とXR技術を組み合わせ人々の体験価値をアップデートする」というビジョンを掲げています。

よくこれも聞かれるのですが、私たちは決して小田急沿線だけで活動するものではありません。むしろ、沿線を飛び出し、XR技術を活用して地域や企業が抱える課題の解決をサポートしたいと考えています。地域との深い関りを持ったさまざまな実績を持つ当社の企業特性を活かし、課題に対して最適な場所と最適な技術を組み合わせたプロデュース、ソリューション提供を目指します。

その際には、ぜひSoVeC様のお力をお借りできればと思います!一緒に、関わるすべての方を驚かせるような、新しい体験を生み出していきましょう!

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