お取り組みの背景と概要

2026年3月28日にまちびらきしたOIMACHI TRACKSおよびWATERS takeshibaにて、ウェブベースXRを活用した回遊型観光体験「広域品川圏始動!懐かしの山手線&東京モノレールXR」が実施されています。

本イベントは、スマートフォンをかざすだけでAR車両が現れる臨場感ある体験を楽しめる取り組みとなっています。

こちらの取り組みをご担当された、東日本旅客鉄道株式会社 (以下 JR東日本) イノベーション戦略部 デジタルデザインユニット 乙川 智之様、及び、マーケティング戦略部 広域都市創造ユニット 山田 修也様、にお話をお伺いしました。

東日本旅客鉄道株式会社 山田 修也様,乙川 智之様インタビュー画像
左 東日本旅客鉄道株式会社 マーケティング戦略部 広域都市創造ユニット  山田 修也様
右 東日本旅客鉄道株式会社 イノベーション戦略部 デジタルデザインユニット 乙川 智之様

導入のきっかけ

▽JR東日本 乙川さま

私が所属している部署では、「WaaS共創コンソーシアム」という、Well-beingな社会の実現に向けて移動と空間価値の向上を目指すオープンイノベーションの取り組みを推進・運営しています。その中で、SoVeCさんとはこれまでにXRを活用した地域共創の実証実験を実施しており、こうした実績を活かす良い機会がないかと考えていました。そうした中、社内でOIMACHI TRACKSの開業の話があり、開業記念施策としてコンソーシアムで培った知見を活用できるのではないかと考え、マーケティング戦略部に打診したことが今回のきっかけです。

東日本旅客鉄道株式会社 山田 修也様,乙川 智之様対面インタビュー画像
WaaS共創コンソーシアム:https://www.jreast.co.jp/jrewcc/

▼JR東日本 山田さま

JR東日本では、浜松町・田町・高輪ゲートウェイ・品川・大井町を一体で捉える「広域品川圏」のまちづくりを推進しており、都市生活のイノベーションが生まれる先進エリアの創出に取り組んでいます。
その中で、OIMACHI TRACKSのまちびらきに合わせ、このエリアの価値や先進性を体感いただける象徴的なコンテンツを検討していました。
来街のきっかけとなる魅力的な体験を創出し、エリア全体への来訪・回遊につなげたいという考えから、本取り組みの検討が一気に進みました。

導入の決め手

▼JR東日本 山田さま

OIMACHI TRACKSは、東京総合車両センターに隣接し、鉄道を間近で感じることのできる立地にあります。こうした鉄道の歴史的文脈と先進的なまちづくりを融合させる取り組みとして、過去に実施したXRによる車両再現の知見を活用し、本施設でも展開できると考えました。XRを通じて往年の山手線車両を高精細に再現することで、鉄道の魅力を新たな形で体感できるコンテンツとなり、幅広いお客さまに楽しんでいただけると考え、導入を決定しました。

OIMACHI TRACKS 5F体験場所画像

また、広域品川圏としての回遊性向上を重視し、OIMACHI TRACKSに加えてWATERS takeshibaでも展開することで、複数拠点を巡りながら楽しめる体験へと発展させました。

実際の反響

▼JR東日本 山田さま

週末には、CROSS PLAZA 5階デッキを中心に、多くのお客さまがスマートフォンを通じてXR体験を楽しまれており、確かな手応えを感じています。
高精細に再現された山手線車両が目の前に出現する没入感の高い体験に加え、Webブラウザから手軽に利用できる仕組みにより、その場で直感的に体験できる点も高い評価につながっています。

SoVeC 梶尾

今回は、鉄道博物館にお邪魔しまして、旧山手線車両であるナデ6110形の実車両を撮影させていただき、車両の細部にまで実在感を再現できるように制作チームと一体となり、つくり込ませていただきましたので、そちらがご評価をいただき、私どももうれしい限りです。

広域品川圏始動!懐かしの山手線&東京モノレールXR体験者画像

▽JR東日本 乙川さま

OIMACHI TRACKSとWATERS takeshibaの両施設で体験されている方もいらっしゃり、拠点間を行き来しながら楽しんでいただけている様子もうかがえます。そうした回遊の広がりが生まれていることを、とてもうれしく感じています。

SoVeC 梶尾

多くの方に手軽に利用していただけるように、アプリ(XR CHANNEL) で実績のある高精度なVPS※技術を、ウェブブラウザで体験いただけるようにしたことにより、より手軽にご体験いただき、拠点間の回遊が生まれいているようで、とてもうれしい限りです。

広域品川圏始動!懐かしの山手線&東京モノレールXRの実際の画像

※VPS:「Visual Positioning System」の略称。
現実世界のデジタルコピーである3Dマップと、スマホ搭載のカメラを通して見た画像を照合し、向きや方位を含む高精度な位置情報を特定する技術。

今後の展望

広域品川圏は、各駅・まちを個別ではなく一体のエリアとして捉え、都市生活のイノベーションが生まれる先進エリアの創出を目指しています。
今後も開発や取り組みを連鎖的に推進しながら、エリア全体の価値向上と回遊性のさらなる強化に取り組んでいきます。
今回のXR施策についても、大井町駅・浜松町駅(竹芝)といった個別拠点にとどまらず、広域品川圏全体へと展開することで、エリアを横断した新たな体験価値の創出につなげていきたいと考えています。

また、XRをはじめとしたテクノロジーは、単なるエンターテインメントにとどまらず、施設案内やまちの情報提供など、都市体験の質を高める手段としての活用可能性があると考えています。

今後、社会全体で人手不足が進展する中で、こうしたテクノロジーを活用し、誰もが円滑に都市を体験できる環境を整備することも重要なテーマであり、広域品川圏における都市生活の高度化に資する取り組みとして、継続的に検討を進めていきます。

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